片脚立位テストとは
片脚立位テストとは、片脚立ちで姿勢を保っている時間を測定する簡易なバランス検査で、高齢者の身体機能の評価として、運動器不安定症や転倒のリスクを判断するために、幅広く活用されています。
片脚立位の評価方法には、目を閉じて測定する「閉眼片脚立位」と目を開けて測定する「開眼片脚立位」の2種類があります。特に、ご高齢者に測定する場合は、「開眼片脚立位」で測定するのが一般的です。
検査方法
準備する物品
ストップウォッチ
測定方法
- 靴、あるいは素足で滑らない配慮のもと、ある程度の固さのあるしっかりした床で行います。また、転びそうになったら即座につかまれる物のそばで実施します。
- 両手を腰に当て、片脚を床から5cm程挙げ、片脚を挙げた時点から次のいずれかまで計測します。
- 大きく体が揺れて倒れそうになる
- 挙げた足が床に着く、もしくは支持脚に触れる
- 軸足の位置がずれる
- 手が壁などに触れる
- 検査前に1~2回練習させてから左右それぞれ2回ずつ測定を行い、最もいい記録を選びます。
- 最大で60 秒まで計測します。
測定者の立ち位置
- 測定者は被験者の前方に位置する。
- 被験者が左右のどちらにバランスを崩しても支えることができるように、被験者の左右両方に手を伸ばす。
- あるいは、被験者を壁の近くに立たせて、測定者は壁と反対側に立ちます。このようにすると、壁の方向にバランスを崩しても転倒を防ぐことができます。
教示内容
- 立ちやすい方の脚で片脚立ちを行います。浮いた足が床に着いたり、立っている脚に触れたり、立っている足の位置がずれたり、何か手で触れたりすると終了です。
- では、開始してください。
基準値
運動器不安定症:<15.0 秒
参考
荒井秀典・山田実:介護予防ガイド 実践・エビデンス編.国立長寿医療研究センター
コメント