腹這いによる発育発達
腹這いは、コアの機能優位の移動です。
腹這いでは、お腹を床につけたまま、体幹内で左右に重心を移動させます。
この時、体重を支える側の体幹が伸張すると同時に支えていない側の体幹は短縮します。
このような、爬虫類が移動する際に生じる脊柱をくねらせるような反応と上下肢の分離した動きとあいまって、腹這いが可能となります。
腹這いの推進力を生むのは、コアの筋肉、主に脊柱起立筋群という背骨の両脇にある大きな筋群です。
腹這いにより、肩甲帯の安定性と脊柱の可動性、脊柱と股関節の連動性など、四つ這いや歩行につながる基礎が身につきます。
また、腹這いを通してコアは四肢を支え、コントロールするだけの安定性を獲得します。
腹這いで肩甲帯・股関節が重力に抗して体を支えることができるようになると、地面から体を離し、四つ這い位がとれるようになります。
獲得機能
- コアでの重心移動
- 脊柱分節の動的安定性
- 脊柱周囲の筋機能向上
- 胸郭・骨盤の連動
- 骨盤・股関節の連動
- コア安定性向上
- 四肢とコアの協調性
- 腹這い・歩行時の体幹の反射・反応
- ロコモーションのスタート
- コア機能の向上
参考
- Rona Alexander,Regi Boehme,Barbara Cupps.機能的姿勢 運動スキルの発達.共同医書出版
- Lois Bly.写真で見る乳児の運動発達.共同医書出版
- 日本コアコンディショニング協会(2019).発育発達からひも解くコアセミナーテキスト 第5版
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