写真で学ぼう!腸肋筋を触察するためのランドマーク

体幹の筋を触察するためのランドマーク

はじめに

腸肋筋は、体幹の後面を骨盤から頚椎まで縦走する大きな筋です。

両側が働くと頚部と体幹を伸展させ、片側が働くと頚部と体幹の同側へ側屈させる作用があります。

臨床では、腰部に痛みのある症例において、腸肋筋と隣接する肋骨・肋間筋・最長筋・腰方形筋との滑走不全に対し、徒手療法を実施する機会も多く、腸肋筋と隣接組織を確実に触り分ける能力が必要になります。



たてやま整形外科クリニックのスタッフを対象にした第179回TOC体表解剖勉強会でも、腸肋筋の触察を実施しました。


今回は、TOC体表解剖勉強会の復習を兼ね、腸肋筋を正しく触察するための指標を写真を用いながら紹介したいと思います。

腸肋筋のマッピング

体幹を後方からみた写真です。

腸肋筋(青)、最長筋(赤)、棘筋・半棘筋・多裂筋・回旋筋(緑)、上後腸骨棘・腸骨稜・第2腰椎棘突起・第12肋骨・頚板状筋の外側縁(黒)がマッピングされています。



体幹を後外側方からみた写真です。

腸肋筋(青)、最長筋(赤)、棘筋・半棘筋・多裂筋・回旋筋(緑)、上後腸骨棘・腸骨稜・第2腰椎棘突起・第12肋骨(黒)がマッピングされています。

腸肋筋を正しく触察するための指標

腸肋筋の外側縁

半側胸郭幅の中央部を確認します。

次いで、半側胸郭幅の中央部を確認します。

半側胸郭幅の中央部と半側骨盤幅の中央部とを通る線が、腸肋筋の外側縁の想定線となります(想定線1)。

腸肋筋の外側縁の指標(想定線1)

想定線1を指標に腸肋筋の外側縁を触察していきます。

腸肋筋の外側縁の触察

第12 肋骨と腸骨稜との間では、腸肋筋は前方に位置する腰方形筋と隣接します。

よって、想定線1より前外側方に指を置き、腰方形筋との境界を触察することがポイントになります。

第12肋骨と腸骨稜の間の領域における腸肋筋の触察

腸肋筋の内側縁

後方からみた半側胸郭幅の中央部と、半側骨盤幅の中央部とを通る想定線1を確認します。

腸肋筋の外側縁の指標(想定線1)

後正中線から想定線1までの幅の外側1/3の部位を通る線を確認します。

これが、腸肋筋の内側縁の指標である想定線2となります。

腸肋筋の内側縁の指標

想定線2を指標に、腸肋筋の内側縁を触察していきます。

腸肋筋の内側縁の触察

下位胸椎から上位腰椎の高さでは、腸肋筋は最長筋の表層にも存在し、想定線2よりも内側に位置します。

この領域では、想定線2よりも内側方に指を置き、触察します。

下位胸椎から上位腰椎の高さにおける腸肋筋の内側縁の触察

おわりに

腸肋筋を正しく触察するための視標について紹介いたしました。

腸肋筋を正しく触察するためには、今回紹介した視標に加え、腸肋筋の3次元的な解剖学の知識や触察手順、腸肋筋に特徴的な触察感を知ることが重要となります。

これらは、正しい情報が記載されたテキストを参考に学習することや正しい知識や技術を伝えてくれるセミナーを受講することが近道となります。下にテキストとセミナーを紹介いたします。

テキスト

特徴 | 骨格筋の形と触察法 | 大峰閣
大峰閣のホームページです。「骨格筋の形と触察法」や「頭・頸部の筋の形と位置」等の本の紹介をしており、ご購入のお申し込みも行えます。

セミナー

一般社団法人 体表解剖学研究会
一般社団法人・体表解剖学研究会のホームページです。



今回もご覧いただきありがとうございました。

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