Knee-out&Toe-in(KOTI) により生じる膝関節へのメカニカルストレスとスポーツ外傷・障害

はじめに

今回は、Knee-out&Toe-in(KOTI)により生じる膝関節へのメカニカルストレスとスポーツ外傷・障害について説明します。

Knee-out&Toe-in(KOTI)により膝関節に加わるメカニカルストレス

Knee-out&Toe-in(KOTI)では、膝関節が内反し、相対的な内旋位を取ります。

これにより、膝関節の外側部では、内反による組織が引き伸ばされる伸張ストレスと関節を内旋方向に捻る回旋ストレスが複合的に加わります。

また、膝関節の内側部では、内反により関節が押しつぶされる圧縮ストレスと内旋方向に関節を捻る回旋ストレスが複合的に加わります。

膝関節の内側部にある内側半月板には、脛骨と大腿骨の間で押しつぶされながら、内旋方向に捻じられ、すり潰されるようなメカニカルストレスが加わります。このメカニカルストレスにより、内側半月板損傷が発生します。

また、膝関節の外側部にある外側側副靭帯や腸脛靱帯といった組織には、内旋方向に捻じられながら、組織が引き伸ばされるメカニカルストレスが加わります。このメカニカルストレスにより、外側側副靭帯損傷、腸脛靱帯炎、膝蓋靱帯外側部炎などが発生すると考えられています。

おわりに

Knee-out&Toe-in(KOTI)により膝関節に加わるメカニカルストレスと、膝関節に発生するスポーツ外傷・障害について説明しました。

次回は、Knee-out&Toe-in(KOTI)により下腿～足部に加わるメカニカルストレスと、下腿～足部に発生するスポーツ外傷・障害について紹介したいと思います。

今回もご覧いただきありがとうございました。

参考文献

川野哲英：ファンクショナルエクササイズ．ブックハウスHD
川野哲英：FTEXからみたウォーキングの考え方について．臨床スポーツ医学