座位の発育発達
骨盤帯、股関節周囲が安定すると、座位保持が可能となり、重力に抗して初めて体幹を垂直位に保持できるようになります。
体幹が安定してくると、上肢のリーチ動作を開始します。リーチ動作に伴う重心移動によって、より高度な骨盤-股関節、骨盤-脊柱の安定性とコントロール性が向上します。
コア機能の発達とともに、仙骨前傾による骨盤の安定性向上や、骨盤前傾位による内転筋など股関節周囲筋の発達も促します。
股関節がうまく使えてくると、赤ちゃんはリング座位で座ることができるようになります。
座位での様々なリーチ動作が、仙骨の前傾、腰椎の前弯の形成に関わっており、抗重力機構の発達に伴い、脊柱は徐々にS字のカーブを獲得していきます。ヒトの身体的特徴である仙骨の前傾は、安定した立位への準備に欠かせないステップとなります。
このように座位でのリーチ動作は、骨盤と脊柱・上肢の連動性、股関節の安定性など、四肢への運動性の発達にも重要な役割を担っています。
獲得機能
- 座位での重心移動
- 体幹の鉛直方向への安定性向上
- 座位での重心移動
- 脊柱・骨盤帯の機能向上
- 仙骨前傾
- 腰椎前弯
参考
- Rona Alexander,Regi Boehme,Barbara Cupps.機能的姿勢 運動スキルの発達.共同医書出版
- Lois Bly.写真で見る乳児の運動発達.共同医書出版
- 日本コアコンディショニング協会(2019).発育発達からひも解くコアセミナーテキスト 第5版
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