ソール(靴底)を除いた足の甲を覆う部分をアッパーと呼びます。
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アッパーには、①足を靴に固定する、②蹴りだしの支点として力を床面に伝える、③アーチを支えるといった3つの役割があります。
歩行中、足は靴の中で前後左右に動こうとします。
足が前方に動くことで、靴先先端部に足趾が押し込まれ、外反拇趾や内反小趾、爪の変形・変色などを引き起こします。
また、足が左右に動くことで足部アーチが崩れ、さまざまな足の問題の原因につながります。
アッパーは、これらの動きを足の甲の部分から抑え、足を靴に固定し、靴の持つ機能を十分に発揮させる働きを持っています。
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また、足で床を蹴りだすと反動的に甲の部分が浮き上がろうとしますが、アッパーにより甲を押さえることで蹴りだしの力を損失することなく床面に伝えることができます。ビーチサンダルなどの甲の抑えがない履物で、大股で歩く際の蹴りだしにくさをイメージするとアッパーの重要性がお分かりになるかと思います。
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さらに、アッパーは中足部~前足部において、足の内外側に壁をつくることで、ヒールロッカーやミッドソールの立ち上がり部分と共に足部アーチを支えるという役割も持っています。
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ヒールカウンターの働きにつきましては、こちらをご覧ください。
ミッドソールの立ち上がり部分がしっかりしていると、靴の内側から力が加わっても形状は保たれ、足部アーチが崩れないように支えることができます。
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一方、ミッドソールの立ち上がり部分が弱いと、靴の内側から力が加わった際に変形が生じ、足部アーチを支えることができません。
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また、スポーツ用のシューズでは、アッパー部分をメーカーのロゴストラップで補強し固定力を上げる工夫がなされているものもあります。
ご自分のシューズのアッパーがどのように補強されているか、一度ご覧になってみてください。
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靴の機能を十分に発揮させるためには、踵をヒールカウンターにフィットさせた状態で、アッパー部分、つまり靴ひもやベルトなどでしっかりと足を靴に固定する必要があります。
靴ひもをほどかずに靴を着脱していると、アッパーが伸びて固定性がなくなり、靴の持つ足の保護機能が失われることになります。
足を保護し、靴を長持ちさせるためにも、靴を履くたびに靴ひもを結びなおしましょう。
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