写真で学ぼう!棘筋、半棘筋、多裂筋、回旋筋を触察するためのランドマーク

体幹の筋を触察するためのランドマーク

はじめに

棘筋、半棘筋、多裂筋、回旋筋は、脊柱の棘突起のすぐ外側に位置する筋です。

特に腰部に位置する多裂筋は、評価の際に筋萎縮や収縮不全を確認したり、徒手療法・運動療法などで介入する場面でも触れる機会が多い筋です。

腰に痛みを抱える症例に対し、多裂筋と最長筋・棘突起との滑走不全を改善する目的で徒手療法を実施することも多いので、確実に多裂筋を触察できる能力を身に着けることが求められます。


たてやま整形外科クリニックのスタッフを対象に、棘筋、半棘筋、多裂筋、回旋筋の触察をテーマに第178回TOC体表解剖勉強会を開催しました。

今回は、TOC体表解剖勉強会の復習を兼ね、棘筋、半棘筋、多裂筋、回旋筋を正しく触察するための指標を写真を用いて紹介したいと思います。

棘筋、半棘筋、多裂筋、回旋筋のマッピング

体幹を後方からみた写真です。

棘筋・半棘筋・多裂筋・回旋筋(緑)、最長筋(赤)、腸肋筋(青)、上後腸骨棘・腸骨稜・第12肋骨・頚板状筋(黒)が描かれています。

胸椎レベルの棘筋、半棘筋、多裂筋、回旋筋を正しく触察するための指標

後方からみた半側胸郭幅の中央部と、半側骨盤幅の中央部とを通る線を想定線1とします。

想定線1は、腸肋筋の停止部である肋骨角の位置に相当します。

胸椎レベルの棘筋、半棘筋、多裂筋、回旋筋を触察するための指標

中位胸椎の高さで後正中線から想定線1までの幅の内側1/4の部位(✖1)を確認します。

上位胸椎の高さで後正中線から想定線1までの幅の内側1/4の部位(✖2)を確認します。

第2腰椎の棘突起の外側縁(✖3)を確認します。

✖1、✖2、✖3を結ぶ線が、棘筋、半棘筋、多裂筋、回旋筋の外側縁の想定線となります(想定線2)

想定線1と胸椎の棘突起との間の領域で、胸椎レベルの棘筋、半棘筋、多裂筋、回旋筋を触察します。

胸椎レベルの棘筋、半棘筋、多裂筋、回旋筋の触察

腰椎・仙骨レベルの多裂筋を正しく触察するための指標

第2腰椎の棘突起の外側縁(✖3)を確認します。

上後腸骨棘(✖4)を確認します。

✖3と✖4を結ぶ線が、多裂筋の外側近位縁の想定線となります(想定線3)。

腰椎・仙骨レベルの多裂筋を触察するための指標

想定線2上に指を置き、腰椎レベルの多裂筋の外側近位縁を触察します。

腰椎・仙骨レベルの多裂筋の触察

多裂筋は、第3 正中仙骨稜と第4 正中仙骨稜との間の高さ(上後腸骨棘から約3 横指尾方の位置)まで存在していますが、その下縁の筋腹は薄く、触知することは困難です。

おわりに

棘筋・半棘筋・多裂筋・回旋筋を正しく触察するための視標について紹介いたしました。

棘筋・半棘筋・多裂筋・回旋筋 を正しく触察するためには、今回紹介した視標に加え、対象とする筋の3次元的な解剖学の知識や触察手順、対象とする筋に特徴的な触察感を知ることが重要となります。

これらは、正しい情報が記載されたテキストを参考に学習することや正しい知識や技術を伝えてくれるセミナーを受講することが近道となります。下にテキストとセミナーを紹介いたします。

テキスト

特徴 | 骨格筋の形と触察法 | 大峰閣
大峰閣のホームページです。「骨格筋の形と触察法」や「頭・頸部の筋の形と位置」等の本の紹介をしており、ご購入のお申し込みも行えます。

セミナー

一般社団法人 体表解剖学研究会
一般社団法人・体表解剖学研究会のホームページです。

今回もご覧いただき、ありがとうございました。

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